東京電力第一原発から30キロ圏内にあって、この春から、授業が再開される予定の、田村市都路地区にある中学校で、教室などの放射線量の測定が行われました。
31日は、田村市都路地区にある都路中学校に、午前中、教育委員会から依頼を受けた東京電力の担当者6人が訪れ、測定を始めました。
都路地区では、原発事故直後にほとんどの住民が避難したため、中学校と、地区にある2つの小学校などは、同じ田村市内の別の場所にある仮校舎で、授業を続けています。
これについて、市の教育委員会は、除染が完了したことなどから、この春から、もとの都路地区の校舎に戻って、学校を再開させる方針を示しています。
放射線量の測定は、再開を前に各学校で行われていて、担当者たちは床上1センチと50センチの高さの場所で放射線量を測ったり、カーテンに放射性物質がついていないか調べたりしていました。
東京電力の担当者によりますと、教室や保健室など、すべての部屋で測定を行った結果、空間の放射線量は、もっとも高いところで、1時間あたり0.11マイクロシーベルトだったということです。都路地区での学校の再開にあたっては、保護者の一部から、放射線の影響を心配する意見が出されていて、田村市教育委員会では、今後、校舎の外の放射線量も測定して、結果を学校側に伝えることにしています。
田村市教育委員会の佐藤輝男さんは、「環境整備については、学校再開に向けてだけでなく、再開後も継続していきたい」と話していました。
01月31日 19時30分